【煩悩】大学生が暝想しにインド行ったら、韓国人女子と同じ部屋になった

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この記事は瞑想センターにつくまでを記録したものなので、瞑想の体験内容、記録を見たい方は

大学生が就活から逃げて、インドのヴィパッサナー瞑想行ったら、やっぱり人生変わらなかった。②へどうぞ。

 

 

onomimono.hatenablog.jp

 

今回は

旅先で韓国人の女の子と同じ宿に泊まることになるというスーパー緊急事態が起きました。

驚きです。

何が驚きって、これから瞑想に行こうっていうやつが、煩悩丸出しであるこの矛盾、人間の業の深さに対して驚きを隠しきれません。

今回の記事は寄り道ですので、悪しからず。

 

 

瞑想センターまでの道のり

日本→チェンナイへ

2016年6月末、日本の羽田空港を出ます。 最後にお寿司を食べました。インドで生魚が食えるとは思ってませんからね。

日本の羽田空港から、経由地であるマレーシアのクアラルンプールに到着。ここで14時間ほど過ごす必要があります。

今回が2度目の海外渡航(4カ国目)である僕は少し旅慣れている錯覚を起こしていました。マレーシアへの激しい興味関心を抑えながら、泣く泣く安定のカプセルホテルへ。外なんかいきません。めんどくさい。旅行嫌い。

 

こーゆう狭い空間って、いいですよね。安心する。

 

 

何事もなくチェンナイ行きの飛行機に乗った僕は、LCCの機内の寒さに震えながら、離陸。寒すぎ。 なんか荷物のとこから白いもくもくが出てるんですよね。なんなんだあれって思ったんですけど、わからなかったです。

いや、本当に大丈夫なのかっていう話ですよ。本当に。自分だけ騒いでました。てか寒い。

 

機内で隣に座っていたのが韓国人の女の子でした。 インド行きの機内では、いわゆるアジア系の顔つきをしている人は珍しいので、かなり目立つのですが、彼女のおかげで安心して乗ることができました。ええ、2度目の海外、緊張していました。

 

入国審査の紙を記入する際に、華麗に紙を女の子へパスし、書くものがないようだったので、

「ボールペン、使う?」とTOEIC300点レベルの英語で尋ね(受けたことない)

「これ、鉛筆じゃないとダメだから今配ってるよ。」とネイティブさながらの英語でさらっとかわされる一幕があるなど、着実に親睦を深めていった次第です。様々な妄想に耽っていると、チェンナイ(インド)に到着、時間は午前1:30とかなりの深夜でした。

簡単に宿につけると思うなよ!?迎えがこない!!

準備が良いことで定評のある私はホテルを取っておきました。一泊300円くらいの。 それでwi-fiに加えて空港へのピックアップがついてるってんだから驚きだよね〜うんうん。

 

空港を出てピックアップのための待ち合わせポイントに行くと、五十人くらいのインド人が名前の書いたプレートをもって立っていました。 僕は大半が詐欺師であることを知っていたので警戒しながら自分の名前を探します。1分、5分、30分探します。

「・・・うん、いない!てかいると思ってない!」

そう結論に至った僕は、涙ながらに国際ローミングで電話をかけます。

僕「Hello?? I booked today’s pic…」

宿屋「अब आप में हैं जहां पृथ्वी पर !? आपसे संपर्क करने के धीमा कर रहे हैं!!」

・・・おわった・・・っ!!

音量も速度も3倍くらいで威勢良く話たあんちゃんは英語が話せませんでした。

ちなみにインドには公用語が20個以上、小さく分けると2000個ほどの言語があり、教育水準が低いと英語を話すことができない人が多いのです。

もちろん僕はインドの言語(ちなみにチェンナイはタミル語です)を話すことはできないし、周りの一般搭乗客はもういません。残っているのはピックアップ客をカモるき満々のインド人の方々。携帯を手渡すことなんてできません。 ローカルデータもないので、UBERなどのサービスも使うことができず、セキュリティーの問題で、空港内での滞在はできません。

目線を送ってみると、インド人たちがこちらを見ているような気がしました。 「どいつが持って帰る・・・??」というように。。。

22歳大学生男が身の危険すら感じていた時に、女神が現れたのでした。

21歳韓国人女性、バックパッカーの実力

相変わらず宿屋のあんちゃんと押し問答中の自分の背後から、いきなり声がしました。

女「携帯貸して??(きれいな英語)」 神に見えました。

僕「は、はい(クソ英語)」正直これから何が起きるのか、全く考えることなく携帯を手渡したのですが、

女「अब तुम तुम कहाँ हो! ? हम हवाई अड्डे के सामने हूँ। जल्दी आओ।? 4、5分でくるって!」

・・・唖然とした。なんでもバックパックでの旅行は30カ国以上、話せる言語も4、5個あるそうだ。 自分の甲斐性のなさと、21歳の女の子のたくましさを感じつつ、談笑しているとタクシーが来た。

僕「じゃあ、またどこかで!(ふるえ声)」 ちなみに普通にコミュニケーション障害なので汗だくでした。

そこで去ろうとした時に、なぜか隣に乗りこむ女の子。

女「今日泊まるとこ決まってないから同じホテルに泊まるからのせて!謝礼ってことで!」

そんな流れで二人は空港から四十分ほどの宿に向かうタクシーに乗り込んだのでした。

・・・そろそろフラグが立ってますね。わかります。

これなんの漫画??

店員「部屋に空きがありません。」 受付(と、呼ぶべきかパチンコ屋の換金所と呼ぶべきか微妙な場所)で僕たちは告げられた。 うろたえる僕に彼女は告げた。

女「Can I stay with you tonight??」 

もうそれは僕には日本語に聞こえた。….泊めてくれても、いいんだからねっ?と。正直その時彼女がなにを考えていたとか、どんな顔をしていたとかは覚えていないし、日本語に聞こえた。お気づきだろうか?少し頭がおかしいのだ。俺は、バグってるよ?

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カズレーザー好きです。)

 

据え膳食わぬは日本男児の恥。

いざ、部屋へ。 

部屋に入ると、ベットは当然シングルサイズであり、さすが300円、監獄のような場所だった。虫の気配がね、するのよ・・・。本当に。

浮き足立つ僕を尻目に、彼女は本当に旅慣れていて、洗濯、シャワーを済ませ、ふかふかの寝袋をとりだしました。

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初めて思ったけど、バックパッカーってかっけえ。

バックパックにいろんな国の国旗はっつけて、靴はめちゃ丈夫そうだし、腕にはfitbit。

この身のこなしと、圧倒的フットワークの軽さ。憧れます。

寝る前に、旅のことについていろいろ話を聞いて、インドの布団に直で寝ると虫に刺されて死ぬ可能性があることや、もし私がいなかったらあなたは今頃男に抱かれていることなどを真顔で話された。世界こええわ。バックパッカー無理。

ていうか日本、やべえの??

年頃、というかほぼ同年代のこの子はインドでゲストハウスの経営をするために今回でインド渡航は6回目なのだという。せっかく受験で必死に入った大学ももうやめたそうだ。

韓国では日本以上の学歴社会、そしてその厳しさや、有望な企業の少なさから海外移住をする人が多い。フィリピンの語学学校にいた時も、4割くらいの韓国人は移住を目指してきていたように思う。

日本は落ち目だ。少子高齢化、旧態以前の社会、言語スキルの壁、自己主張の弱さ、どれを取ってもこの先の時代で生き抜くための要素が欠けている。

しかし、愛国心は実はとても高い。人間性も非常にしっかりしている。モラル、おもてなしの心などは、世界随一である。これは高度経済成長が残した唯一の財産だろう。ひとつの正解が提示されているということは人々を安心させ、協力させる。

日本市場がもう少ないパイになっているというのは的を得ているが、ここまで一人一人が消費能力がある国は相ない。1億のシャアザクみたいなもので、消費指向は変わるにせろ、消費能力と老いは反比例関係にあるはずだ。

マレーシアは人口3000万人という少なさで、GDPも頭打ちだ。これ以上伸びる産業もなく、これといって特徴を作り出せなかった。観光業やサービス業へのシフトがうまくできていないという現状が、さらに国民の士気を沈下させる。滞在時間は非常に短いが、何か闇の深さを感じる部分があった。

韓国もしかりだ。友達になった韓国人で、韓国のことが好きな人間に会うことはなかった。経済規模もそれなりに大きく、日本と少なからず似た文化を持っているのにもかかわらず、である。

 

日本やべえよ、失われた20年、GDPの低下、IT、英語教育の遅れ、いろいろやべえ。

そう言われて真に受けたので僕は海外に来た。 フィリピンに始まり、中国、マレーシア、インドときて、だんだんと「どこも厳しいんじゃねえの?」っていうことがわかってきたような気がした。

確かに日本企業、日本人が世界で活躍できていない現状はやばい。しかしながら市場規模でいえばまだまだ莫大だ。将来の貯金を使うようなイメージになってしまうが、焦る必要はないのかもしれないと、思った。

彼女は1時間ほど話して寝てしまっていた。そんなことを真面目に考えていたら日が昇った。決して隣に女の子がいて緊張したわけではない。あくまで真剣に考えていたからだ。鼓動は早かった。

朝、来たる。

結局、一睡もせずに朝を迎えた。日本について真剣に考えていたから。

真面目な話、旅の道中でのこのようなケースでは、マナーとして暗黙のルールがあるような気がします。僕の言い訳のための勝手な解釈なのかもしれませんが。笑

次の日の朝、二人でご飯を食べた。泊めてもらったお礼にと、彼女がご馳走してくれた。この時にはようやく目を見ることができていたような気がする。

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彼女が瞑想センターまでの道のりを、リキシャ(タクシーの簡易版)のおいちゃんに教えてくれて、ここで別れとなった。本当、何もかもすみません。

女「ゲストハウス、できたら来てね!童貞!!!」 

もう韓国語知らないけどそう言ってた。うん言ってた。

 

 

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瞑想センターまでの道中に僕は彼女の顔と、昨日までのできごとを回想しながらこう思った。

「…自分、煩悩まみれかよ・・・。」

果たして僕は、これからの10日間の瞑想で煩悩を殺しきれるのだろうか?(目的が変わってきている)

 

おわり。